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足を高く上げることは効果があるか

 本日は、疲労時に足を高く上げることが良いか悪いかについてお話したいと思います。

よく、脚がむくんだら、寝転がって椅子の上に足を上げるなどして下に下がった体液を心臓に向かって戻しましょうなどと言うことを聞いたことがあるかと思います。

 ある意味、応急処置的にこれは間違えではないと思います。朝起きると昨晩むくんでいた足がすっきりして、一日立ち仕事をしたあとはまたむくんでいるということなどから、重力で体液が下がり、からだを逆さまにすれば重力勾配で足から体感のほうへ移動するという理屈なのでしょうが、あくまでこれは対症療法的な考えであって、人の体を解決していく手助けになるかというと少なからず疑問を感じざるを得ません。

 と言いますのが、人の体の体液は循環しているのであり、下がってきたものをくみ上げ、上がったものを落下させるという循環のメカニズムを回復させなければ、いつまでたっても疲労によるむくみや足のだるさは解決しないからです。

 この循環は心臓のみで行っていると考えられがちですが、実はからだの各パーツのポンプ形状によって身体の末端に移動した血液や体液をポンプの力で心臓へ回収しているのです。

 特にふくらはぎや前腕の筋肉は全体としてワイングラスのような形状をしており、グラスの口から底に注がれた液体が底で跳ね返って口の方向に戻るような液体の挙動を起こすよう仕組まれています。適度な筋力が備わっていることにより、スムーズなポンプ運動が作動し、内部の血液や体液は過不足なく循環するようにできています。

 ですので、脚を高く上げることが間違えとは言いませんが、脚の筋力をつけることが大切なことと言えます。

 ちなみに、ここでいる筋力は、サッカーなどでボールを蹴る筋力や足に重りを付けて上げ下げするような筋力ではありません。抗重力筋力と言われる体を支えるための筋力ですので、スクワットや歩く時の筋力です。当院でお薦めのトレーニングとしては、骨盤、股関節、膝関節、脚関節などを総括して鍛えるスクワット系のトレーニングを毎日1~2分続けるだけで、一か月のちに体が変わってくると思います。是非お試しになってみてください。