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あるダイエット患者様のお話

以前、あるダイエット患者様をみさせて頂く機会がありました。

 

その患者様は、見た目に全くふくよかでなく、むしろ激やせなのに、なぜダイエットが必要なのかとお聞きしました。

 

お聞きしながら、手を見てピンと来るものがあったのですが、私はあえてお聞きしてみました。

 

すると、私が右手の甲の傷から推測した通り、その方は拒食症でした。

 

その方は、過食を解決しようと暴飲暴食した直後に、トイレなどで口に指などを入れ、食べたものを全て吐き出す行為をしておられました。

 

改善のためには、心理カウンセラーの手助けが必要だと思いますが、その方は私のところで治したい、とおっしゃったのです。

 

そのことも私は彼女に質問しましたが、精神病のように扱われるのが嫌だったから、と言っておられました。

 

彼女はその悪習以外には、至って普通の健康的な女性でした。

 

この悪習は、暴飲暴食してしまう事への罪悪感で、起こり得ます。

 

私にできることは、暴飲暴食を止めるお手伝いか、病的な罪悪感を、普通レベルの罪悪感に戻すためのお手伝いしかありません。

 

暴飲暴食をなぜするのかお聞きすると、会社でのストレスということでした。

 

入社当時から、スタイルがいいことが、彼女の自慢だったそうです。

 

そのスタイルの良さで、周りの人から憧れられる存在だったそうです。

 

ご自分では、特に食べることに気を付けなくても、太らない体質だったのが、30代に入ってから、食べ過ぎると体重増加するようになったそうです。

 

この時から、食べ過ぎないように気をつけるようになったものの、丁度そのころから、会社での人間関係や、仕事量に悩むようになったのだそうです。

 

もともと、食べることが大好きだった彼女が、精神的に追い詰められて、その解消法に、いつしか過食するようになっていたのです。

 

気にした彼女は、吐き出すことを思いつきました。

 

 

指を入れて吐き出すときの大変さだけ我慢すれば、どれだけ食べても太らない・・・

 

吐くことは、以外に簡単に出来たし、これはいい方法だということにも気づきました・・・

 

そのうち、体重は以前の体重に戻っても、彼女はまだその行為を繰り返しました。

 

そしてついには、誰が見ても激やせの状態にまでなってしまったのだそうです。

 

この誤った行動を、すぐに止めようと思っても、心の奥深くに刻み込まれた、おかしな価値観は、彼女に、やめるということをさせてくれなかったようです。

 

さらに、会社でのストレスは続き、過食と拒食は、止められなくなってしまいました。

 

私は、そんな彼女に、過食は止める必要がないことを言いました。

 

問題は、過食よりも、それを反省ではなく、吐いて問題解決しようとする習慣にあるはずだからです。

 

過食がおこるのは、当たり前です。

 

吐くから、身体が飢餓状態に陥り、食への過剰な欲求が起こるはずです。

 

過食が問題ではなく、拒食によって自分が自分に課す飢餓状態が問題だと思いました。

 

そこで、過食したら、その後は一食抜くことを提案しました。

 

それは、一日一食主義を徹底して、抜群のスタイル、若さ、健康を作る方法を世に推奨していられる、形成外科の南雲先生のことを知っていたからです。

 

戦時中は食糧にありつけず、全く食べるものがないまま、何日も過ごすことなんてざらだったのですから、一日一食、それもどれだけ食べても良いなんて、当時からすれば贅沢な話ではありませんか。

 

ストレスで夜食べ過ぎたのなら、翌朝の朝食は抜きましょう。

 

なんなら昼も抜いちゃいましょう。夜はお楽しみの食事会です!

 

そうして、今の悪習による負のスパイラルから、一旦脱出しましょう、と申し上げました。

 

3週間後、手の胃液やけは治癒して、一日一食主義の生活を楽しめるようになりました。

 

しばらく、その状態を続けて頂き、半年後には一日3食の通常の生活に、過食拒食することなく、もとの抜群のスタイルに戻っておられました。

 

ストレスレベルは相変わらず高値のまま・・・

 

ストレス社会を改善するのは、もっと難しいようです。

 

本日も、当院のブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。