米国対がん協会が2012年にまとめた、癌体験者の食事と運動に関する最新の研究報告では、
1、生涯を通じて、健康的な体重へ減量し、その体重を維持しましょう。
2、定期的に運動しましょう。
3、植物性の食物に重点を置いた、健康的な食事をとりましょう。
4、飲酒する場合は、量を制限しましょう。
としてあります。
サプリメントや健康食品については、何も触れていません。
理由は科学的に十分確認がされていないからです。
とてもシンプルに日常生活指導をうたっています。
しかし、注目して頂きたいのは、体重のコントロール=運動ではないということです。
例えば、毎日マラソンをして、無茶食いしていても太らないからOKということではありません。
運動は軽く汗ばむ程度。そして、食べる量や中身を考えなければなりません。
食べる中身については、
・加工肉(ベーコン・ハム・ソーセージなど)や赤肉(牛肉や豚肉など。鶏肉は含まれない)の摂取を少なくしましょう。
・毎日2.5盛り以上の野菜と2.5盛り以上の果物を食べましょう。(盛りとは、生野菜なら1カップ、調理野菜なら0.5カップ、果物なら1個、1カップは250ml)
・精製穀物製品(白米、白パンなど)の代わりに全粒穀物(玄米、黒パンなど)を選びましょう。
としてあります。
タンパク質とか、脂肪をどれだけとかいういい方はしていません。
肉なら、小さい動物の肉、野菜や果物といった大地の栄養を吸い込んでるもの、
人の手を加えていない穀物ということです。
私は、これを見たとき、思いました。
身の丈で生きることが大切なんだと。
美味しいものは、人に分け与え、大地や自然に感謝してその恵みをいただく。
自分より強い生き物を捕らえて、血肉にするのでなく、弱肉強食の摂理を知り、それに応じた捕食をするに留まる。
思えば、文化的発展のまま、人本来の身の丈を忘れてしまっていると、癌のような奴が、我々の命を脅かしてしまうのかなと感じてなりません。
本日も、当院のブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。