私は、大いに疑問を抱いていたことがありました。
それは、人は動いているのに、バランスを崩して転ばないという不思議です。
これを筋肉や神経の力で説明されていますが、どう考えても、そのようには思えませんでした。
人の動きは常に変化します。
直立不動ではなく、前、後ろ、斜め、高い、低いと体の位置は常に変わります。
それなのに、バランスが崩れるのを防止するために、筋肉や神経がそのスピードについてこれるとは、とても思えなかったのです。
1000分の1秒のスピードで、バランス調整を常にしていなければならないことになってしまいます。
神経の反応には、とてもそんなスピードがあるとは思えません。
バランスは常に、前に傾くのと、後ろへ傾くのとが同時でなくては、バランスできません。
しかも、バランスは、筋肉が疲労せず、神経が疲労しない方法で、起こらなくては意味がありません。
骨と骨をつなぐ関節には、秘密が隠されていると考えます。
関節は、ずれかけると同時に中心位置へ戻ります。
したがって、通常は、脱臼しません。
常に自動的に中心位置に戻ります。
この事は、私にとって、治療法を独自のものにする、大きなきっかけとなりました。
関節は、常に中心に戻る力を持っている。
そのヒントは、関節内の構造にある。
本日も、当院のブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。
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