顎の関節が、ガクガクいうと言ったお悩みの方が、ときどきいらっしゃいます。
いわゆる顎関節症です。
顎関節は、頭蓋骨のほおの骨と、下あごの骨とが合わさる耳のちょと前にある関節です。
この関節が、上手く動いていないためにガクガクとするのですが、良くある間違えとして、下顎の骨のみに原因を見出そうとしてしまうことが挙げられます。
顎関節の動きは、頭蓋骨と、下顎の骨の相対的な動きです。
具体的には、口を開けるという動きでは、頭を後ろに若干傾けるから、下あごが下がって口を開けた恰好になるのです。
逆に、口を閉じるのであれば、頭をうつむくように傾くから、下あごが上がって口が閉じる恰好になるのです。
つまり、ガクガクいうのは、ほおの骨と、下顎の骨の両方が、ガクガクを作っているということです。
なので、口を開けるときにガクッとするというのは、頭蓋骨が首の骨の上で、きちんと頭を後ろに傾くように動けているかどうかが一つのチェックポイントで、下あごが首の骨と協調して、きちんと下がれるのかどうかがもう一つのチェックポイントとなります。
頭蓋骨の動きも、あごの骨の動きも、頸椎との協調によって起こります。
協調とは、ある法則にしたがって、ひとつの機能的なユニットにおいて、それぞれの関係が連動でありながらも、ユニット全体の動きや機能を損なわずに、関係しあって受け持つ仕事を果たしていくことをいいます。
また、頸椎の動きは、それを含む全体、つまり背骨全体の動きの中で起こります。
これも、頸椎と脊柱の強調した関係です。
ところで、椅子に腰かけて背筋をしっかり伸ばして、そのまま体を前に倒すと、下あごは少し前方に移動します。
逆に、身体を後ろに倒すと、下あごはう後方に移動します。
これは、体幹が前に傾くと、下あごは前方に移動するということです。
下あごは、その構造から、前方に移動すると、口が開くようにできています。
したがって、前に体が傾いた方が、口を上手く開けやすいということになります。
ここで、読者さんは、ある矛盾に気付かれると思います。
頭は後ろに傾いたほうが口が開けやすいと言ったではないかと・・・
頭と顎との相対的な動きについて言っているのであって、何かの基準線に対しての動きを言っているのでは、ありません。
頭が、後方へ、口が開く方向へ、という二者間の関係を言っており、頸椎に対しては、この二者の関係しあう場所、お相撲で言えば、土俵のような理解です。
しかし、体幹が前に傾斜していても、頭がまっすぐであれば、頭は、体幹に対して、後ろに傾いていることになり、この状態は、頸椎の土俵において、頭が後ろに動くトルク力がオンになっている状態です。
体が前に傾いて、頭がまっすぐ・・・
この姿は、どういう時の姿かというと、速い速度で歩いているときの姿と同じです。
また、歩くことのおすすめの話になりそうなので、ここでおしまいにしておきます。
でも、皆さん、歩きましょう(笑)
当院の顎関節症におけるサポートは、後ろ重心になったお体を前方に調整、顎関節の左右変位の調整ということをします。
歩いてもよくならない、歩く時間がないという方は、当院で良くなるお手伝いをしておりますので、施術のお申込みをいつでも受け付けております。
本日も、当院のブログをお読みいただき、本当にありがとうございます。