今日は、なぜ、首という場所が痛むのかについてお話します。
よく重い頭を細い首で支えているから・・・という説明を、どこかでお聞きになったことがあると思います。
子供の頃、誰もが粘土で人の形を造ったことがある思います。
同体を造って、何となく丈夫そうな足を造って、腕を造って、頭を造って、これらのパーツをつなぎ合わせて、くっつけよう
とします。
立たせた状態でつなげると、上手くできないことが分かるので、寝かした状態でつなげます。
すこしでも人らしく造ろうとして、首も、ちゃんと、それらしく形成していきます。
人らしくなって、今度はそろ~っと立たせてみます。
すると、あっ・・・・
首が頭の重さに耐えられず、グニャッと折れてしまいます。
子供の頃、こんなご経験をされた方、多いんじゃないですか?
頭が重いから首が耐えなれない・・・
これがそのまま、実際の人の首にあてはまるかという事ですが、脱力した身体であればそうですが、起きている状態においては、そうはなりません。
なぜ、重い頭をしっかり支えていられるかというと、筋肉の力で支えているからにはちがいないですが、力を入れようと意識してなくても、勝手に筋肉の力で支えています。
ですが、すごい力で筋肉が支えているわけではありません。
どんな力で支えているかというと、たくさんの筋肉があって、頭をこっちに引っ張り、あっちに引っ張りして、倒れないようにバランスを取っているんです。
大きな船があったとします。
これを地上に倒れないように置くには、ロープで色んな方向から引っ張って地上に止めれば、船はバランスをとって地上で安定します。
ちょうど、そのような感じです。
頸椎とか、顎とか、喉あたりの舌骨とか、鎖骨とか、肩甲骨とか、肋骨とかにも、首の筋肉は着いていて、これらの筋肉が重い頭を引きあいながら、上手くバランスしているのです。
骨の形をそれぞれ研究していくと、変わった形をそれぞれしていますが、その理由は、筋肉の働きを助けるためだったりします。
そして、骨の形で特に重要なのが、頸椎が、実は頭の重みがかかることによって、非常にしっかりと安定するような形にできているということです。
頭の重みがかかることによって、首は、しっかりと支える力が起こるという形(テーパー形状)をしているのです。
頸椎の関節をよく見ると、頭の重みがかかったほうが安定することが分かります。
そうすると、首が痛いとか、張るという状態は、この頸椎が頭をしっかりと支えていない状態にないか、筋肉の共同作業が上手くできていなということが言えるわけです。
頭をいつもうなだれているというのは、頸椎は頭の重量をしっかり受けていない状態なので、首が疲れてきます。
昔、若い女性の間で、ワンレンの髪型が流行った時代がありますが、あのように首をどちらかに傾けていたのでは、首、肩が痛くなってきます。
頬づえも頭が傾いて、頸椎が安定しません。
是非、首、肩の痛みやこりが気になるかたは、前を向いて、しっかり首の上に頭を立てることを、意識してみて下さい。
本日も、当院のブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。