肩こりの原因

 

肩こりは日本人の特徴として挙げられることが多く、神経の細かさがその所以とも考えられますが、肩こりの方を身体全体から考察し、またその診断に沿って治療を行ったところ、必ずしも心因性とは言えないことが多くみられます。

 

原因としては、肩という部位に対して直接何らかの負担が及ぶものと、身体機能的、構造的関係から関連して起こるものととに分かれ、実際にはこれらが複雑に絡み合いながら発症していることが経過観察上見受けられます。

 

直接負担要素としては、

➀枕の高さや形状、素材の影響

②寒冷刺激による僧帽筋その他の筋緊張

③家事、パソコン業務、スポーツなどで、上肢(腕)にかかる負担によるもの

④かばんのかけ方、重量による影響

⑤頬づえ、横まくらによる首、あごへの影響

⑥歯科診療におけるあごの開閉

⑦マッサージ行為による筋組織のケロイド様の変性硬化

⑧交通事故、転倒などの際の頭部外傷(打撲)

⑨肩への特別な強い荷重負担(神輿、引っ越しなど)

⑩美容室におけるパーマをかけている際の負担

などであり、これらが習慣として行われた場合においては、組織の変性や全身への代償的な変化を時系列の中で起き起こしていき、次にあげる身体全体との関係性を複雑化させてしまい、難治のものとしてしまいます。

 

身体機能的、構造的なものからの影響としては、

➀眼精疲労

②心因性のもの

③内臓由来のもの

④上肢や背中への継続的な負担由来

⑤肋骨の位置異常及び動作異常

⑥鎖骨の位置異常及び動作異常

⑦脊柱位置異常及び動作異常

⑧骨盤位置異常及び動作異常

⑨骨盤の外傷(尻もち、膝の打撲時に発生)

⑩呼吸障害

などが挙げられます。

しかしながら、これらは、脊柱および骨盤の構造的、機能的失調を解決することで自然治癒するケースも多い事から、いかに脊柱支持の問題が多くの疾病を形成するかが伺えるのです。

 

対処のしかた

 

問題となる直接的な原因への対応はもちろんですが、複雑要因への対応が多くの肩こり症状を解決するのは間違えないです。ここで、肩こりが一見多くの複雑な要因を含んでいたとしても、身体支柱構造のリモデリング(再構築)を行うことで、より簡素化された状態へ移行させていくことが可能で、残された問題に対してアプローチすれば解決するのです。

 

簡素化のためには、複雑部分に対し、ヒト形成過程における運動アプローチを行うことは必須であり、その代表的運動こそが二足歩行であることは言うまでもありません。

 

施術の中身としては、脊柱動態に多大な影響を与える骨盤外傷の名残り、つまり過去の

尻もち、膝うちの際に起こった仙腸関節耳状面の古傷へのアプローチやそれに続く脊柱への応力集中部位へのアプローチを行い、必要であれば、筋膜組織への潤滑的なアプローチを行っていきます。